鹿屋体育大学ラグビー部
  宣揚歌 北進

一.白水大地に集いたる 熱血男児 今ここに
   目指すは天下 夢にして 高隈おろし すさぶとき
    我らが闘志 天を衝く

二.錦港湾の夕映えに 燃える血潮は 炎なす
   戦わんかな 我が友よ 桜島山 煙れども
    我らが闘志 天を衝く

三.恵み豊かな大隈の 鹿屋の郷で 魂磨き
   高き理想に いどみきて ときこそ来つれ 北進の
    我らが闘志 天を衝く

    体大ラグビー エイエイオー



宣揚歌 「北進」 の由来
鹿屋体育大学ラグビー部前監督 池田一徳

 「北進」とは中央への挑戦を意味する言葉として使い、宣揚歌「北進」のモチーフは、九州南端の雄“鹿屋体育大学”が、北方に在る九州の覇者福岡大学を倒し、中央に挑む決意を歌の中に示したかったのです。
 宣揚歌「北進」を作詞作曲したのは平成3年でした。当時は現在の九州学生リーグが組織される2年前で、九州大学選手権として行われていた時代でした。即ち福岡県大学リーグ1部から上位3チームと各地区代表5チームが出場し、トーナメント戦により勝者を決めるシステムになっていました。
 その年4年生は、主将渡部、副将岡崎のほか、吉原、平瀬、岩井、荒川、杉本と壮々たる諸君が揃っていました。したがって九州大学選手権を軽く制した諸氏の意気が高揚していた。そんな或る日、多分十一月の中旬ではなかったかと思いますが、練習が終ったあとグランドの中央で4年生が雑談を始めました。そのうちにたしか渡部君であったと思うが、大きな声で歌を歌うと元気が出るので、部歌があったらいいなという話になりました。以前から私も士気を高める部歌が欲しいと思っていたので「よし俺が作ろう」と即座に引き受け、早速筆をとりました。歌詞の材料は揃っていました。
 秋、錦江湾に太陽が沈むとき、西の空が黄金色に輝き目を見張ることがしばしばでした。また北風に乗って降ってくる桜島の噴は雪かとまごうほどにサラサラと降ってきたこともありました。冬の練習は高隈おろしがふいて寒かった。そんな日々の私の感情と、ラグビー部員の士気の高まりとが一体となり、一気に筆が走り「北進」の歌詞ができたと思っています。
 九州大学選手権は西南大、熊本大を破り、福岡大学と決勝対決することになりました。決勝を前に選手諸君がロッカールームで「北進」を絶叫し、雄叫びをあげて競技場へ駆け出していったあのシーンと全国地区大学対抗戦の東北学院戦で鹿屋体育大学の敗色が刻々と濃くなってきたとき誰が歌い始めたのか「北進」の合唱が競技場に流れてきました。私は一瞬目頭が熱くなりました。この2つの感動は忘れることはできません。
 このような有難い数々の思い出を下さった鹿屋体育大学ラグビー部に感謝し、併せて「北進」九州制覇が早からん事を切に祈って筆を置くことにします。